「日本食品標準成分表」で、野菜に含まれるビタミンやミネラルの量を調べてみると、多くの野菜の栄養素が減少傾向にあることがわかります。右の表は、にんじんに含まれる栄養素の量。とくにミネラル成分において、50年足らずの間に大幅に減少したことが、数字として現れています。
※野菜の種類によっては、品種改良などで栄養素の量が上下することもあります。
農林水産省のデータで見ると、日本人の野菜の消費量は年々減少傾向。日本の伝統的な食が失われ、若い世代を中心にファストフードを好む傾向にあることなど、野菜離れの原因はさまざまですが、皮をむいたり、刻んだりといった下準備の面倒さもその一因と言えるかも。調理の手間が少ないカット野菜を上手に利用して、野菜離れを食い止めましょう。
日本とアメリカの国民1人当たりの野菜消費量を比較すると、昭和の時代には圧倒的に日本が優位でしたが、10年ほど前に、日本とアメリカの消費量は逆転。アメリカで1991年から行われた「ファイブ・ア・デイ運動(野菜・果物を1日に5皿以上食べる運動)」の成果と言われています。アメリカに負けないように、毎日の食卓で「野菜革命」を始めましょう。